以下の質問内容について「ルール」に反していると思われる部分を選んで下さい。
ご連絡いただいた内容が、弊社以外の第三者に伝わることはありません。
Re:短編小説
鈴瑠璃
[ID:ariaray]
誰もいなくなってしまった。
私の周りにはもう誰もいない。どうして誰もいないのだろう。
私は生まれつき、あるものがなかった。
だから、ずっと気味が悪いと言われていた。
どうして、どうして気味が悪いの?
答えを知っているはずの両親は、私が学校から帰ると居間で首を吊っていた。
私を引き取った祖父母も、ある日私が学校から帰ると台所で手首を切って死んでいた。
もう、私には何もない。
ねぇ、どうして私は完全じゃなかったの?
歪んだ果実は生まれてきてはいけなかったの?
「そんなことないよね…」
自己満足のように、誰もいない部屋でつぶやく。
私には足りないのだ。私は歪んでいるのだ。
だけど、そんな私でさえ砕けた鏡には綺麗に写る。私は家のガラスを全て割った。ヒビをいれた。
どうして私は歪んでしまったのか。
誰か教えてよ。
奇形児の話。足りないものは「普通の姿」
歪んでいるから砕けた鏡には綺麗に写る。
戻る