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宇宙少女
みなみ
[ID:megalomania0]
彼女の寝癖直しを手伝いながら、僕は朝食は何にしようかを、彼女に尋ねてみた。
僕の「朝ごはんは何を食べようか?」という些細な質問に対して、君は3分のタイムラグがあった後に小さく「おかゆ」と答えた。こういう会話中のタイムラグが彼女にはポツポツと見られる。こういうことがあると僕は、もしかしたら彼女は実は宇宙とか遠いところにいて、今目の前にいる彼女の形をした彼女は、僕とコミュニケーションをとるためだけの、通信端末か何かなのかもしれないと思う。いいじゃないか、ちょっとだけ夢がある。遠いところにいて、たまに通信障害が発生して、君は僕を見たままじっととまってしまう。そして、アンテナの調子が良くなったのか、発信され続けていた君からのメッセージは3分のタイムラグを置いて僕に届く。
「ねえ、アンテナ持ってる?」
彼女はちょっと目を丸くした。「アンテナ?」聴きなれたであろう言葉だけれど、次に彼女は「何の?」と付け足す。
「君の」
彼女の頭についた寝癖をいじりながら、僕は笑いながら言う。すると、彼女も起きぬけの気だるい顔が、雲間からそっと顔を出す太陽のように、緩やかに顔がほころんでいった。
「ここ、ここ」
頭のてっぺんを指差すけれど、そこには何もない。むむ、埋め込み式かな。
「何を受信してるの?」
「内緒」
やっぱり、彼女はどこか遠くから僕とコミュニケーションをとっているのかもしれない。後ろから彼女に抱きつく。暖かく、やわらかい。彼女を感じると、そういう考えが蜂蜜のようにとろりと流れていってしまう。たぶん、耳から出て行っちゃうんだ。もう、どうでもいい。宇宙に君がいたとしても、目の前に君がいたとしても、本当は全部嘘っぱちだったとしても、こうして今君が目の前にいることが、僕にとっては何よりの幸せなんだよ。
「……うん」
この回答に、タイムラグが2分。
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